妊活で年齢と共に大切になってくるミトコンドリアの健康状態

妊娠出産とミトコンドリアの関係

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晩婚化と卵子の老化

男性の場合、精子の元になる細胞(精祖細胞)は思春期以降に細胞分裂を始めどんどん増殖していきます。この活動はかなり年齢になっても続き、質の低下はありますが新しい精子がどんどん作られているのです。一方で女性の場合は、まだ胎児の間に卵祖細胞が500万個ほど作られ、そ以降は新たに卵祖細胞が作られることはありません。

つまり、まだ生まれる前、お母さんのお腹の中にいる間に一生涯の卵子を全部用意してから生まれてくるわけです。したがって女性が20歳になったら卵子も作られてから20年経っている、30歳になったら卵子も30年経っているということになります。

そして、晩婚化で出産年齢も高くなっている昨今では、なかなか赤ちゃんに恵まれないという悩みが増えてくるのも不思議ではありません。高齢になるほど卵子が老化していることが現実問題として不妊に影響している可能性があります。

健康な卵子・精子にはミトコンドリアが大切

卵子だけでなく精子も年齢と共に弱ってきます。どんどん新しく作られているとはいえ、年齢と共に質の低下があり、実質的には精子も老化すると考えてよいでしょう。卵子や精子を若返らせる方法があればよいのですが、そうもいきません。しかし活発にする方法はあります。そこで注目されるのが細胞活動のエネルギーを生み出すミトコンドリアです。

卵子も精子も生きている細胞ですので活動するエネルギーが必要です。そこで食生活や妊活サプリメントでミトコンドリアに必要な栄養素を補給しようというのもひとつの方法でしょう。実際に不妊治療でも注目されているミトコンドリアですが、名前は聞いたことがあってもそれがどういうものなのかは広く知られていません。そこで、このミトコンドリアについて詳しく解説しておきましょう。

ミトコンドリアとは

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ほぼすべての細胞内にあるミトコンドリア

植物や動物の細胞の中には、その細胞が活動するのに必要なエネルギーを生み出すミトコンドリアがあります。血液の赤血球以外にはほとんどの細胞内にミトコンドリアが含まれています。細胞によってはその中にミトコンドリアが1つと決まっているものもありますが、多くの場合はその数は複数で、中には数千個に及ぶものもあり、特に数が定まっていません。

ミトコンドリアにはミトコンドリア自身のDNAがあり、それを元に分裂して増えたり減ったりしています。たとえば有酸素運動を盛んに行うことや空腹感を覚えることで細胞内のミトコンドリアが増える性質があります。つまり、増える要因や減る要因があり、状況によってその数は変化するわけです。

ミトコンドリアの構造

ミトコンドリア自身が細胞膜のような膜(外膜、膜間腔、内膜)で覆われています。そして細胞内で分裂して増えたりするので、まるで細胞の中に細胞があるような構造です。内部にはエネルギー源となる物質を生み出すための回路(クエン酸回路など)やミトコンドリア自身の遺伝情報がつまっています。大きさは0.5μmから10μmで丸い形や豆粒のような形、細長い紐のような形などさまざまです。

ミトコンドリアの働き

人の活動エネルギーは糖分や脂肪を燃焼して得られているようなイメージがありますが、実際に細胞が活動するための燃料はアデノシン三リン酸(ATP)です。筋肉の活動などもこのアデノシン三リン酸(ATP)がエネルギー源です。ミトコンドリア内部では、糖分や脂肪を使ってクエン酸回路などでこのアデノシン三リン酸(ATP)を生み出すとともに二酸化炭素を排出しています。

人体は糖分や脂肪を燃焼して二酸化炭素を排出しているようなイメージがありますが、アデノシン三リン酸(ATP)を作るときに二酸化炭素が排出されるわけです。このアデノシン三リン酸(ATP)からリン酸が1つ取れる(脱リン酸化)ときにエネルギーが出てアデノシン二リン酸(ADP)となり、そのエネルギーが細胞の活動に使用されます。

そして、アデノシン二リン酸(ADP)はミトコンドリアのクエン酸回路などでまたアデノシン三リン酸(ATP)へと生成される仕組みです。

  • 細胞活動では: アデノシン三リン酸(ATP)→ アデノシン二リン酸(ADP)+ リン酸
  • ミトコンドリアでは: アデノシン二リン酸(ADP)+ リン酸 → アデノシン三リン酸(ATP)

つまり、細胞内の石油の精製所か発電所、エネルギーの精錬工場というわけです。たとえば、社会でも発電所が止まってしまうとさまざまな活動や機能が麻痺してしまうように、人体のほとんどの細胞にとってミトコンドリアがしっかり働いてくれることが大切なのです。

妊娠とミトコンドリアの働き

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卵子や精子にもミトコンドリアがある

ほぼすべての細胞がミトコンドリアで生成されるアデノシン三リン酸(ATP)がエネルギー源です。これは卵子や精子も例外ではありません。もちろん卵子や精子にもミトコンドリアがあるわけです。そして、精子や卵子が活発な活動をするには、このミトコンドリアが活発かどうかが大切です。

不妊治療でも注目されるミトコンドリア

先進国では晩婚化や少子化が進む傾向があります。また年齢と共に妊娠率が下がり、妊活や不妊治療を始める人の割合も増えてきます。「子供を生むなら早いほうがよい」とは一般的に言われているものの、そのために早く結婚しようとする人も多くはありません。赤ちゃんを授かりたいと思うようになって始めて、「こんなに妊娠しないものなのか」と痛感している人々も多いことでしょう。

そして、年齢とともに下がる妊娠率に対して、ミトコンドリアが注目されています。年齢と共に質が低下してしまう卵子と精子をミトコンドリアの力で元気な卵子と精子にすることで、妊娠率を上げて元気な赤ちゃんを産もうというわけです。

運動と食生活と妊活サプリメントでミトコンドリア対策

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ミトコンドリアの活発化には食生活と運動が基本

子供が欲しいのになかなか子宝に恵まれないと気持ちは焦るばかりで、ストレスがたまる一方です。そうなると明るく元気に過ごそうという気持ちもななくなり、気分も沈みがちになることでしょう。もしかしたら食欲も減退するかもしれません。しかし、ミトコンドリアが活発に働くための栄養が不足するのは困りものです。また、もしかしたらストレスから間食が増えたり食べ過ぎになったりするかもしれません。

しかし。いつもお腹いっぱいの状態だとミトコンドリアは活性化しないのです。ミトコンドリアには空腹状態のときにエネルギーを頑張って作り出そうと活発化する性質があります。つまり、栄養をしっかりと補給した上、どんどんカロリーを消費することが大切なのです。

ミトコンドリア対策の妊活サプリメント

食生活で栄養をしっかりと補給したいのですが、たくさん食べて高カロリーというのも困ります。そんなときにはミトコンドリアに必要な栄養が含まれたサプリメントも利用するとよいでしょう。ミトコンドリアが活動するためのアミノ酸やミネラルの他、妊活に役立つ栄養素が配合されているものが市販されています。

食生活だけで栄養補給をコントロールするのは難しいものです。どの食品に何が含まれていて、そのうちどの栄養をどれくらいとるべきか?何をどれほど食べればよいのか?考えて食事に気を使うのもストレスがたまります。だいたいバランスのよい食事に加えて少量のサプリメントなら楽に続けられそうです。

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